開催要旨

全日本ろう学生懇談会の始まりは1959年に設立された「近畿ろう学生懇談会」です。次いで1962年に「関東聴覚障害学生懇談会」、1985年に「東海聴覚障害学生会」が設立されました。1986 年には各地における学生運動の連携強化を目指して「近畿ろう学生懇談会」「関東聴覚障害学生懇談会」「東海聴覚障害学生懇談会」の 3 団体を中心とした「全日本聴覚障害学生懇談会連合」が設立されました。関東・東海・近畿のみならず、全国各地においても懇談会設立の動きが出て、より全国的な組織を求め、またろう学生同士の連携を図るために 1997 年に「全日本ろう学生懇談会」が設立されました。現在では北海道から沖縄まで全国各地に支部をおき、様々な活動を行っています。

 

 

全日本ろう学生懇談会が主催する「全国ろう学生の集い」は国際障害者年の1981年に

1回目が行われて以来、東海、九州、北信越、近畿など全国各地で開催され、今回で41回目を迎えます。

「全国ろう学生の集い」はただ情報を発信するだけではなく分科会などの企画を通して、

専門分野を学んでいる学生の経験や知識等を生かした議論を重ねて

次の世代へと継承する場、自らの夢を実現していく為の場として多くの学生に求められるようになりました。

 

 

 長い歴史を持つこの「全国ろう学生の集い」でこうした集いの発展や私たちが得られた知識や経験の陰にあるのは、先輩方の並々ならぬ努力と多くの活動です。だからこそこうして41回目を迎えられました。この先社会を引っ張っていく担い手となる私たちは現状に満足せず原点に戻り、現在、そして未来を見据えていかなければなりません。ここまで築き上げてくださった先輩方に感謝するとともに、これからの後輩たちのためにも

みんなで力を合わせて新たな一歩を踏み出す勇気が必要となります。

 

 

 2013年に鳥取県で日本初の「手話言語条例」が制定され、いまでは200を超える市町村で「手話は言語である」と認められるようになりました。より一層、国民の障がいに対する関心が高まり、障がいの有無によって分け隔てることなく個性や人格を尊重し合いながら共生する社会の実現を目指そうとする動きが徐々に広まっています。

この集いも、共生社会を作り出す最初の一歩の場です。

 

 年に1度開催される「全国ろう学生の集い」で全国から集まる素敵な仲間たちと出会い、

流を深め、自分の好きなことや夢を楽しく語り合いながら、一人ひとりが生きがいを持って、

私たちの想いがつながる社会を目指して作り上げていきましょう。